先用後利

今日WOWOWで立川志の輔の新作落語を聴きました。

2つの噺でしたが、後半の「先用後利」は、志の輔の郷里富山を話題にした古典風新作落語でした。
富山の噺が落語にはないということで、富山の薬売りを題材にした、江戸時代のお噺。

紙問屋の番頭さんが留守の時に、丁稚さんが富山の薬売りから置き薬を預かってしまい、それを聞いた番頭さんが「お金もとらずに薬箱を置いて行って、使わなかったらお代は要らないなんて、そんなの商いじゃないだろう?!きっと隠密に違いない」というとことから話が始まります。

お得意さんの近江屋さんを巻き込んで、被害妄想は拡大していき、半年後に再び現れた富山の薬売りの説明にいたく感心するというストーリーでした。

志の輔の新作落語です。

最後のビジネスモデルの説明に出てくる言葉が

「先用後利」

これを考えた人は噺の中では富山のお殿様で、これはこれで凄いのですが、本当に凄いのは、このビジネスモデルを成立させることができる社会秩序にあると思いました。
(日本は江戸時代にこの社会規律が確立していた)


数か月前に、何かの番組で、とある若手のベンチャープレゼン大会でプレゼンの内容が「開発途上国で富山の置き薬と同様のビジネスを展開したい」とのプレゼンに対して、審査員が「その商品はなくなるか転売される」と辛らつなコメントをしていました。


置き薬方式「は、社会規律や道徳観が支えるビジネスモデルであるということです。


逆に言えば、社会規律も作ってしまえば、新たなビジネスモデルは可能性があるということになります。

バングラディッシュのグラミン銀行は、マイクロファイナンスのビジネスを行うにあたって、社会規律を順守することを条件に規律を守る傾向が強い女性に融資を実行していることは、富山の薬売りと同じく、規律とビジネスモデルの相関関係が重要だということを示唆しています。



ここから、このBlogを書いてからの反省です。
落語はこのようなめんどくさいことを考えないで、あはは、と笑って聞きましょう。

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